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未完成なフランス語が紡いだ日々

2025年05月14日 中学 高校
【 留学レポート 】

将来はワンピースのチョッパーのようなお医者さんになる!チョッパーのようなお医者さん?それは海賊船のお医者さんではなく、チョッパーのような、国や人種、敵、味方、関係なく病気やけがに困っている人を助ける医師のことです。そして、そのような医師になるために様々なバックグラウンドの人と関わってみたい、そのための語学力を向上したい、という思いで高校留学に挑戦しました。

そして去年の9月、私はフランスのカオールという小さな町にある高校に通い始めました。
登校初日は、憧れの留学生活を実現させるぞというワクワク。一方で、フランス語が全く話せないために、友達ができなかったらどうしようという不安もありました。しかし、事前学習の時の、「クラスメイトと目があったらガツガツ話しかける!」というOBOGからのアドバイスを思い出して、勇気を出してクラスメイトに話しかけることができました。クラスメイトとは、英語やジェスチャーで日本のアニメについて話しあったり、くだらないフランス語を教えてもらったり、フランス語が話せなくても伝えようという気持ちさえあれば案外通じ合うことができました。

フランス語で話してみない?とホストマザーからのアドバイスをもらったのは留学を始めて2ヶ月目でした。それまで私は英語での会話が主で、コミュニケーションは取れても現地の友達同士の会話は理解できず、難しい内容は友達に一言でまとめられてしまうことがありました。友達やホストファミリーともっと深く関わりたいけど、フランス語に自信がなく、私はフランス語が話せずにいました。しかし、マザーからのアドバイスをきっかけに、「確かに現地の人とより関わるには、フランス語での会話しかない」と、勇気を出してフランス語で話すようになりました。始めは「何と言ってるのかわからない」と言われることもありましたが、「自分はまだ発展途上なんだ」と前向きに捉え、フランス語で話すことを続けました。また、それと同時に、友達と過ごす時間も積極的に作るようにもしました。放課後、友達をジムやカフェに誘うことで、コミュニケーションの場が増え、フランス語に触れる機会も多くなりました。そうするうちに、少しずつフランス語が理解できるようになり、友達も英語ではなくフランス語で話しかけるようになったり、「フランス語上手だね」と言ってもらったりすることが多くなりました。また、最近では、フランス語で笑いも取れるようになりました。

今こうして友達やホストファミリーとの会話を楽しむことができているのは、留学を通して、大事なのは「言語を完璧に話すこと」ではなく、「通じ合おうとすること」ということを学んだからだと思います。一年前の私は、完璧に喋ろうと慎重になり、間違いを恐れ、フランス語を喋ることを躊躇していました。しかしホストマザーのアドバイスをきっかけに、日々の会話を重ねる中で、大切なのは下手でも伝えようと挑戦する勇気であることに気付きました。残り2ヶ月の留学生活、間違いを恐れずにどんどん会話に挑戦して、友達やホストファミリーとの時間を大切にしていきたいです。